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北原脳神経外科病院タイトル

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 麻痺以外の症状って何

脳卒中の後遺症には運動麻痺以外に、意識、注意、記憶、感情面に後遺症が残ることがあります。手足の麻痺とは違い、ご本人が自覚しにくい後遺症のため、リハビリをする意味を理解しにくくなります。このコーナーではこれらの後遺症とその対処について簡単に御説明いたします。

 

  1.意識障害  
 

●特徴●

 意識は、人間が持つ注意力・記憶力・意思などを有効に活用するために必要な基本的なものです。意識障害は、病気になった直後に起こりやすいものです。脳の状態が不安定で、夢の中にいるようなぼんやりした状態です。もっとも重い場合は、刺激を与えても起きないことがあります。

 

●Q&A●

   「的外れな受け答えをする時はどうすればいいですか…?」

  「間違いを強く否定することは避けましょう。正しいことをゆっくり
      し た口調で教えるとよいですよ。」

         

  「前日あったことや話したことを忘れてしまうようなのですが…」

  「ぼんやりとした状態ですので、おぼろげにしか覚えていないことが
      多々あります。この場合も
おおらかな気持ちで接してください。」

 

 2.注意障害 

 

●特徴●

@ボーっとした感じ、表情の変化が乏しい、全体的に反応が遅い

Aそわそわしている、きょろきょろ辺りを見まわす

B何かをしていると話しかけられても気づかない

C同じ事を何度も言ったり、繰り返したりする

 

●Q&A●

  「ぼんやりとしていて周りの状況に気づいていないようなのですが…」

  声をかけるなどして早く反応することを促してみましょう」

  「周りの声や音に気がそれてしまい、落ち着かない時は…?」

  「ひとつのことにじっくり取り組んでもらうとよいですよ」

  「ひとつのことに集中するとそれだけをしてしまい、他へ注意が向け
      られなくなっているようで困っています」

  「例えば、テレビを見ながらタオルをたたむなど、同時にふたつの
      ことをすることが、
複数の方向へ注意を向ける練習になります」

 

 
3.記憶障害

 

●特徴●

 昔のことを思い出す「想起力」は比較的保たれます。しかし、今見たこと聞いたことを新しく覚える「記銘力」が低下するため、忘れることが多くなります。

 

●Q&A●  

  「本人は物忘れはないと言うのですが、家族は心配しています」

  「本人には記憶力低下の自覚がありません。家族同士で協力しあ
      い、
忘れていることへの自覚を促します

  「記憶力を高める方法はありますか」

  「以下の4つの方法を試してみてはいかがでしょうか。

  メモやカレンダーを利用し、記録しておく方法

 忘れていることの自覚を促すため、目立つところに忘れては困ることを書いた紙を置いておきます。

   ★ラベルや予定表を貼る方法

 診察券や薬、洋服や靴下の引き出しにラベルを貼ることでどこに何が入っ ているかが一目で分かるようにします。また、通院日やデイケアの日などの予定表を作り(カレンダーを利用)目立つ場所に貼っておきます。

    ★イメージで覚える方法

 近所のスーパーまでの道順を覚える際、各ポイントとなる地点にあるもの(例えばポストや特徴的な看板)を目で見てイメージとして捉え、曲がり角などの手がかりとします。できるだけ分かりやすいものを利用したほうが良いでしょう。

    ★手がかりを作る方法

 例えば食事をする時間にアラームが鳴るように時計をセットしておく、お風呂のお湯を入れる際に水道の締め忘れを防ぐため、タイマーを利用する、 出かけなければならない時間にテレビが消えるよう、オフタイマーを利用するなどの方法があります。

   ★繰り返して練習し、覚える方法

 体操の仕方や着替えの手順など、毎日行うことで経験しながら覚えます」

  「同じことを何度も聞きなおすので困ってるのですが…」

  質問に対して答えるとともに、同じことを前にも話したということを
      伝え、忘れていることの自覚を促します」

  「毎日同じことを聞かされるので、家族は疲れてしまいます」

  「ご本人は自分が正しいと思い込んでしまうので、ご家族の言うこと
      を聞かなかったり、「相手の方がおかしい」といった言動をすること
      があります。そのような場合でも、仕方がないとあきらめたり、
見放
      したりせずに、「あなたを良くしたい」という思いが伝わるよう、
      根気強く接することが大切
です」

  

 

4.感情の障害

 

●特徴●

 病気や事故によって何らかの後遺症を持って生活することとなった方は、精神的に不安定となります。それは当然のことで、手足が麻痺して動かすことができないことへの苛立ちや絶望感、今後の生活への不安などが現れます。

 

●Q&A●

  「落ち込みやすいのですが、どうすればよいですか?」

  「なんとも言えない空虚な気持ちや様々な不安にじっくりと耳をか
     たむけましょう。不安な気持ちを共有
することで、相手の気持ち
      が楽になることがあります。そのうえで、励ましたらよいか、それと
      も話を聞くだけでとどめていた方がよいかを判断してください」

  「突然怒ったりと感情をコントロールできない時もあるのですが…」

  「ときには深刻な状況で笑ってしまうなど、場にそぐわない感情を
      出してしまうこともありますので、そのようなときは
落ち着いた口
     調でなだめてください
。 自分自身で感情を抑えることができな
      い状態ですので、
たしなめるような厳しい口調で注意すること
     は避けてください」

 

 

 終わりに

 

 これらの後遺症のリハビリでは、弱い部分を少しでも良くするために「自分なりに取り組む」ことができるよう、まずはどのようなことが苦手になっているのかを自覚することから始めます。自己の能力に関心を持ち、「うまくできない」ことへの疑問が持てれば、リハビリに取り組む心構えができてきます。自分のことが上手に理解できない方に対しては、ご家族が根気よく教えてあげることが必要になります。自分のことを理解し、支えてくれる家族の存在は、たいへん心強いものです。

ご不明な点がありましたら、主治医・リハビリ担当者にお尋ね下さい。        

 

 

 


   

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