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まず看護師ほど「こころ」を使う職種もないのではないでしょうか。
患者さんの気持ちに寄り添って、文字通り24時間365日病棟を看て護るわけです。患者さんはみんな病気で入院しているわけですから、楽しいことよりは辛いことの方が多くてあたりまえ。その患者さんたちの気持ちの動きを誰よりも早く、敏感に察知してしまうだけに、燃え尽きも多い職種です。
「こころ」を使えば燃え尽きるし、使わなければ冷たさが伝わってしまう。平凡な一人の人間である私たちが、「あなたを治します」と看板を掲げて働いているのですから、大それたことをやっているものです。
そのためには、身体看護の技術を身につけるのと同じように、こころのケアにも技術があって、それを勉強と実践によって身につけ磨いていくものなのです。
精神科の面白さと大変さはここにあります。
生身の人間同士のやりとりだけが道具ですから、一見したところ技術が目に見えない。でも明らかに上手下手の分かれる技術が歴然とあります。
それから自分のこころを使って仕事をしますから、自分自身の弱点を見つめる作業を避けて通ることはできません。自分自身に偽りなく向き合えるようにならなければ、患者さんをはじめ他人に向き合うこともできません。
これが精神科で身に付けることができる最大の技術だと思います。
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