|
人口の約15%が人生に一度はうつ病を経験するといわれています。さらに今後も増えつづけるといわれています。うつ病の多くは軽症で自然に回復しますが、放置すると一部は重症化・慢性化してしまい、最悪の場合は自殺に至ることもあります。
またうつ病の苦痛を逃れるためにアルコール依存症に陥ったり、うつ病があるために他の病気からの回復が悪くなることもあると報告されています。
このように本人・家族、ひいては社会全体に及ぼす影響は極めて大きく、厚生労働省の試算では、社会全体でみた負担の規模は全疾患中第2位といわれています。
直感的なイメージとしては、「生命力の停滞」です。学校や職場での人間関係、家庭内の問題、過労、病苦、別離など、きっかけは千差万別ですが、結果として脳のはたらきが停滞して、症状はおおむね同じようになります。
自分で感じる症状としては、気分が重い、気分が沈む、好きなことも楽しめない、疲れやすい、集中できない、不安、イライラ、生きているのがつらい、などがあります。
周囲から見ると、表情が暗い、涙もろい、反応が遅い、落ち着きがない、酒量が増えているなど、普段と違う様子になります。
また、うつ病は身体の病気といってもいいほど、からだに症状が出てきます。眠れない,食欲がない、性欲がない、だるい、口が渇く、便秘、頭痛、肩こり、めまい、腰痛などがよくみられます。こうした症状について色々な検査を繰り返しても異常が発見されないのが特徴です。
うつ症状が強い間はまず休養することです。一時的に仕事や学校を休むことになるのもやむを得ません。自宅で安心して休養できない場合は、一時的に入院して治療することもあります。長くても3ヶ月が目安です。
うつ病には抗うつ薬といわれる薬がよく効きます。このほか、病状に応じて睡眠薬、抗不安薬、気分安定薬などを組み合わせることもあります。通常はうつ病が改善すれば薬物を中止していくことができます。
ある程度落ち着いてくれば、規則正しい生活リズム、適度な運動などを実践する一方、うつ病の引き金になった問題を探っていく作業も重要になります。この作業を行うことで、ストレスへの対処法が病前より上手になり、再発予防の効果をもたらします。
|
4)
|
北原リハビリテーション病院 メンタルケア・ユニット |
うつ病は診断も治療法も確立され、治療可能な病気です。最近ではメンタルヘルスへの関心も高く、広く一般に認知されるようになってきました。そのわりには、うつ病でゆっくりと療養できる治療環境が十分に整備されていないのが実状です。
北原リハビリテーション病院では、安心してこころのケアを受けられるようなサービスを目指して、メンタルケア・ユニットを開設します。
|