最後まで読むと人生が変わる?かもしれない話

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医師の実力とは?

今、日本は new declining country などと揶揄され、世界から「衰退国」として見放された感があります。

先日、GE社のパーティーに出たのですが、アメリカ本社のCEOが「世界各国はスピードにおいて3種類に分けられる。High speed の中国・インドなどの成長国、middle speed のアメリカ、そしてゆっくりとしたヨーロッパ、日本」と"軸足を完全に中国に移した"宣言をしていました。

なぜこれほど日本は元気がなくなってしまったのか?財政赤字が膨らみ、少子高齢化が進み続けるのをただ黙って見ていていいのか?

こんな言い古された疑問文を書き連ねても、多くの医師は「それがどうしたの。関係ないよ。」との反応しか示してくれません。医師になった理由が、日本経済がどうあろうが安泰な職業と思ったからでしょうか?

でもそれは間違いです。もう皆さんは一世代前の"恵まれたお医者様"ではないのです。

ちょっと前までほとんどすべての日本人は、かなりぬるい環境の中でぬくぬくと「皆いっしょの上り坂」を進んできました。人並みでさえあれば、さしたる努力をしなくても生活に困る心配はなかった。親の世代より悪くなるはずはないと信じ込んできた。それに慣れた人々は、あたかも医療も衣食住と同じ当然の権利として消費してきたのです。

しかし、その消費を支える金も人ももはや、ない。

このデフレ時代にあって医師と看護師だけ給与が上がり続ける奇妙な現象が、永久に続くと思いますか?医師不足が"リスクを承知で日夜よく働く医師不足"であることはもうすでに一般国民も知っているのです。

これからは医師も歯科医師も弁護士も建築士も、もう何だろうと実力で収入に差がつく時代が来たのです。卒後何年・専門医取得・○○医大卒業は単なる符号になるでしょう。ましてや博士号をえさに医局で只働きなどあり得ない、弱肉強食のビジネス環境の到来です。

では、医師の実力とは何か?

何のための医療か?

私は、ここで敢えて「経営力」だと主張したいのです。

無論、医師特に外科系医師やカテ・内視鏡系の医師は腕こそ命です。当法人も腕の良い医師を求め、育て、"腕を磨ける症例数"を売りに若い医者集めを必死にやってきました。でも、磨ききった技量の先に見据えているものが、単に○千万プレーヤーであったり、神の手の名声であったり、権力目当ての教授の椅子だったり・・・。そういう器の小さいことで本当にみなさんは満足なんですか?

人は何のために医療を行い、何のために命を守るのでしょうか?

私の答えは「自分も人も幸せに生きるため、人に喜んでもらうため」です。技量・技術は自分だけを主体に考えているうちは、大きく伸びることはありません。手技は上達したのになぜか結果がついてこない人、手術はそこそこ上手だけど人に好かれない外科医、そんな人は今自分が幸せか、人を喜ばす生き方をしているか、振り返ってみる必要があるでしょう。

私は、週間モーニングに連載されていたエンゼルバンクという作品の"医療編"の筋書きを講談社さんに提供しました。本田という人物(なぜか女性)のモデルが私です。

その中で言いたかったことはたくさんありますが、特に医師に言いたいのは「これからの医者は職人気質の域から脱し、経済の成り立ちを知り、世界の中の日本という視点をしっかりと持ち、どうやって医療を向上させていくかを真剣に考えてほしい」ということです。

数年前までは、経済にせよ医療制度にせよ、日本がここまで落ち込むとは誰も思っていなかったのでしょう。私が何を言っても「そんな非現実的なことより、手術が上手くなりたいんです。どうして僕にもっと症例をくれないんですか?」と詰め寄る、あるいは離れていく若い医師も少なくなかったのは事実です。手術以外の病院リーダー的役割をさせようとすると拒否反応を示す人も多かった。でも、今こそどうか目覚めてほしい。

技術以上の何か

私は腕にこだわる彼らの気持ちはよくわかります。できる限りの応援もします。しかし、医療というのは他の仕事と同じく結果を出して何ぼのものなのです。より多くの人を対象とし、よりリーズナブルな価格で、満足と幸福感を患者・家族・スタッフなどみんなに与えて発展させていかなくてはいけない産業なのです。一職人の秘伝の技を磨くためにあるのではない。公的要素が強い産業だからこそ、名人でなくても誰がやっても結果が出せる新技術の開発も、技術以外のサービスの質も、助ける人の数もシステムとして向上させなくてはいけないのです。

日本は非常に優れた鉄道技術を持っています。これをブラジルに輸出しようとして、結局韓国に負けた。高度技術だけではだめなのです。経済を知ること、そして国家・国民が戦略として得意産業を支援すること、医療産業も同じです。

私は今カンボジアに大学と病院を作る仕事を取りまとめている最中です。ありがたいことに数年前とは違い、多くの企業・省庁・国際金融機関が協力を申し入れてくださっています。夢も構想も動かなければ実現しない。そして、多くの人が喜ぶ夢であれば困難はきっと乗り越えられる。それが今の私の信念になっています。

可能性を探せ!

私は何も、当法人に来てくれた医師に無理やり海外で働けとか、マネジメントの勉強をしろとか言うつもりは全くありません。患者さんのことを真剣に治そうとしてくれるなら、それで十分です。ただし、自分の技量にこだわるあまり、他の医師やスタッフ、さらには患者家族と不必要なトラブルを起こすような人は要りません。

経営力とはリーダー力。たとえ自分が困難な状況にあっても周りに希望を与えられる、あきらめずに最善を尽くし小さな奇跡を起こせる人材、そんな人に来てもらいたい。

あなたの能力を単純に技術・学術・コミュニケーション能力・リーダーシップ・稼ぐ力・体力・開発力・・・と分析していった場合、全部にすぐれた人などまずいないでしょう。どこかが突出していればどこかはへこんでいて当然です。そんなデコボコを継ぎ合わせて、組み合わせて、大きな球体ジグゾーパズルを作りませんか?

私はむしろへこみだらけの人にこそ伸びしろが隠れていると考えています。あなたにどんな可能性があるのか、これまでの既成組織では引き出せなかった能力を、どうか当法人で探し当て、輝かせてください!

なお、当法人には募集枠も働き方も限りなくあるので、年齢・性別・経験の有無は一切問いません。意欲と人間力に自信のある方、自信がないから伸ばしてみたい方、お待ちしています。


私に直接会うのがためらわれる方は、やさしい医局秘書、白石が対応します。どうか気軽に連絡してください。