活動報告

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2017/1:八王子STネット学術集会(東海大学付属八王子病院)


氏名平井 亜紀子(リハビリ)
テーマ回復期病棟における病識促進を目的とした集団訓練の試み
備考Ⅰ.はじめに
 回復期リハビリテーション病棟におけるリハビリテーション(以下リハビリ)は、後遺症を抱えながら、退院後の生活を再構築するため、機能改善だけでなく、代償手段を獲得していくことも、目標の大きな一つとなる。しかし、患者本人の病識理解が不十分なため、代償手段がなかなか定着せず、ADL、IADLの自立度が上げ難い事例も少なくない。また、退院後に向けた話し合いにおいて、患者と医療者間、または家族内で認識が異なり、退院先や退院後の生活設計の決定に難渋することもある。
 このような症例に対し、集団訓練と個別訓練を併用したプログラムを作成し、病識促進を目標としたアプローチを行ってきた。その試みについて、結果をまとめ、報告する。

Ⅱ.方法
<対象>
当院回復期病棟入院中で、病識理解が進まず、リハビリの進行に難渋している患者
1グループ患者3~4名 スタッフ(ST、OT、PT等)2名
<プログラム>
・集団訓練計7回、個別訓練が3回
・初回から、終了まで、期間は5週間以内
・集団訓練は、前3回はセミナー(スタッフによる講義「脳の解剖」「脳卒中」「高次脳機能障害」)、
4回目は退院患者による講演、後半3回はディスカッションを行う
<特徴>
・セミナーにおいて、専門用語をあえて使用し、現状が脳損傷の結果であることを共有する
・講演では、退院患者を招き、発症から入院、現在に至るまでの体験を語ってもらう 
・ディスカッションの場において、自分の目標や現在の状況について、意見交換を行う
・そのため、個別訓練も平行して行い、そこで、VTRにて自分の動作や作業を自己検証してもらい、自己の認識と実際の動作について、振り返る機会を設定する

Ⅲ.結果
 FIM、BADS質問用紙、自作のADLの状況認識チェック表、病識チェック表にて、事前事後の効果判定を行った。

Ⅳ.考察
 自分の病気について知識を深めること、そして自身の状態を、自分で振り返り認識を深めるといった、病識促進をはかることは、医療者側からの説明や、家族の説得という手段では得難い効果が期待できると考える。しかしながら、回復期という病期におけるこの試みが効果的かどうかは、引き続きの検討が必要と考えられる。