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■神経内科って、なじみがない方も多いですよね? まずはどんな専門科なのか、何が得意なのか、説明させてください。 |
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| ●神経内科とは? |
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神経内科は精神科や心療内科とは違います。気分の変化や精神的な問題からではなく、脳や脊髄、神経、筋肉に異常があり、心ではなく体が不自由になる病気を扱います。
入口となる症状は多岐にわたります。
・手足の動きが悪い、力が入らない、手足が痩せてきた
・手足・口などが自分の意志とは関係なく動く、ふるえる
・ふらつく、足がつっぱり歩きにくい、よく転倒する
・手足がしびれる、感覚が鈍い
・物が二重に見える、瞼が重い
・物忘れがひどい、計算ができない、字が読めない・書けない
・呂律が回らない、飲込むときにむせる
・意識がなくなる、けいれんをおこす
・頭痛、特に慢性頭痛
当院はこれまで脳神経外科を中心に診療を行ってきましたから、これらの症状を脳外科医が診てきました。しかし、今後は神経内科医が拝見することも多くなります。
(脳神経外科は外科ですので、基本的に手術などが必要な病気を扱います。脳腫瘍や脳出血、くも膜下出血、脳動脈瘤などが脳神経外科で診る代表的な疾患です。そして急性期の脳梗塞も救急を扱う脳外科医が診ることが多かったのですが、今後は協力し合って、それぞれ得意な分野を受け持つことになります。)
当院の神経内科は、脳・脊髄・神経・ 筋肉を内科的にくわしく調べ、診断・治療を行なう専門科です。だから、中身は「脳神経内科」というわけですね。
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| ●パーキンソン病について |
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上記の症状の中で、『手足の動きが悪い、手足・首などが自分の意志とは関係なく動く、ふるえる、 ふらつく、足がつっぱり歩きにくい、よく転倒する』
などの症状が比較的ゆっくり出現してきたとき、もっとも疑わしいのが、パーキンソン病です。中でも『ふるえ』は自分でも気付きやすく、特徴的な症状と言えるでしょう。
パーキンソン病は、脳が出す運動の指令がうまく伝わらず、スムーズに動けなくなる病気です。パーキンソンというのは、その病気を初めて報告した医師の名前です。
わが 国の患者数は人口10万人につき80〜100人くらいで、決して珍しい病気ではありません。発病するのは50〜60歳代の方が多いのですが、20歳代〜90歳近くまで幅広い年齢で発症します。
私はこれまで大学院等で主にパーキンソン病を研究してきました。かつては症状の進行に伴って体が動かなくなる恐ろしい病気というイメージがありましたが、現在では様々な薬が開発され、症状もかなり改善が期待できます。一方、パーキンソン病に似た症状を出す別の病気もたくさんあり、対処や治療方法は異なります。
そのためには、まずは専門医による正しい診断が大切です。
当院は、必ずしも紹介状がないと診ない病院ではありませんので、もし、当てはまる症状があるときは、遠慮なく神経内科外来を受診してください。
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パーキンソン病の症状
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| 3テスラMRIで描出可能となった中脳黒質の画像(GE社より許可を得て転載) |
震える |
体が固くなる |
動きがゆっくりになる |
バランスが悪くなる |
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| ●脳血管障害の中でも・・ |
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脳卒中(=脳血管障害)は血管がやぶれるタイプの脳出血・くも膜下出血と詰まるタイプの脳梗塞に分かれます。
近年増加しているのは、詰まるタイプの脳梗塞で、これは日本人の食生活の変化による動脈硬化の進行が関係していると言われています。したがって脳梗塞になりやすいのは動脈硬化の強い人、すなわち、高齢・高血圧・高脂血症・糖尿病など動脈硬化の危険因子を持っている人と言って良いでしょう。
ところが、MRIの普及に伴い、必ずしも動脈硬化がなくても脳内に小さい脳梗塞がたくさん見つかる例が知られるようになりました。
流早産を繰り返す若い女性などに見られる“抗リン脂質抗体症候群”がそれで、背景に膠原病に基づく血管炎などが関与していると考えられています。
神経内科医は、もちろん脳血管障害全般を診察・治療しますが、上記のような一般的でない、原因がよくわからない脳血管障害の診断を任されることが多いです。
比較的若くて、危険因子も少ないのに、脳ドックなどで「無症候性脳梗塞が多い」と言われた方は、一度くわしく調べたほうが良いでしょう。
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| ●いわゆる神経難病について |
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神経難病とは脳・神経の病気の中で、はっきりした原因や治療法がないものをいいます。
具体的には神経変性疾患(筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、ハンチントン病、アルツハイマー病など)、免疫性神経疾患(多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、筋炎など)といった病気です。
原因がわからないと言っても途中まではわかっているものや、すでに治療法がある程度見つかっているもの、根本的に直すことは難しいけれども、日常生活が可能になるような治療があるものもあります。また、同じ病気でもその程度や進行には人によって違いがあり、それをくわしく見定めることも症状の改善につながります。
この分野の研究は日進月歩で進んでいます。
あきらめずに、まずはご相談ください。
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| ●慢性頭痛も! |
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頭痛に悩まされている方は多いですよね。実は私もその一人でした。神経内科に興味を持ったきっかけも、「自分が片頭痛持ちだったから」です。
そう、頭痛、特に慢性頭痛は神経内科の得意分野です。(“慢性”と断る意味は、突然発症する急性の頭痛には、くも膜下出血などの緊急な外科医的治療を要する疾患が隠れているためです。)
また、片頭痛発症のメカニズムも解明されつつあり、トリプタン系の新薬の適切な使用により、ひどい発作を回避できるようにもなってきています。さらに適切な予防法により、発作の回数を大幅に少なくできる場合もあります。
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頭痛人口は日本に3000万人とも言われています。
自分の頭痛が肩こりなどによる緊張型頭痛なのか片頭痛なのか判断がつかないまま市販薬などを飲み続けた場合、薬物乱用頭痛にいたることもあります。
一度、きちんとした診察や検査を受けてみてはいかがでしょうか。 |
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